伝統と先端が和する家
M様邸 リフォーム
加古川/Kakogawa
市街地にある築110年を超える古民家。空き家になって20年、住むことを決断されたお施主様はとても不安そうでした。「古きよきもの」を残しながら、ライフスタイルに合い、安心でき、来客をもてなす家にしたい、という要望を叶えるため、宿場町の風景に合う外観、伝統的な構造、空間、建具を残しながら、現代における要望をどう叶えるかが課題でした。
上がりやすい玄関と入ってすぐの景色
玄関からホールに上がると、引込みの窓で切り取った庭の景色が眺められます。
美しい架構を見せる吹抜け空間とハイサイドライト
LDKに入ると、古民家の構造が見える、吹抜け空間が現れ、高窓から光が差し込みます。
障子とガラリで変化する室内
優しい光が入り陰影を美しくする障子、プライバシーを守りながら風を取りいれるガラリ、さらに暖炉があることで、四季を通じて暮らしを楽しめます
奥様が憧れた最新キッチン
動線の中心に置いたキッチンは、家族や来客とのコミュニケーションをとりやすくなる様工夫しています。
L型デッキで植栽と食事を楽しむ
デッキスペースへも気軽に食事を運べ、庭を見ながら朝食やカフェタイム、プチキャンプを楽しめます。
家族や来客の動線と造作収納
家族にも来客にも配慮した動線、古い建具を再利用し、書斎机にもなるリビング収納、実用的なランドリー収納など、用と美を兼ね備えた住まいを目指しました。
ギャラリースペースと茶室空間
来客をもてなし地域と繋がる家となるよう、アプローチは、古い石を並び替え、ベンチをつくり、美しい外観と緑を楽しめる前庭としました。
旧事務所である倉庫を3畳茶室のあるギャラリースペースへ
古い事務所は、2階を減築して梁を現すとともに、3畳の茶室がある、ギャラリースペースにリノベーション。
16畳の付け書院のある書院造り和室⇒数寄屋茶室へ
付け書院のある和室は、断熱をした上で、炉を切り、釘を打ち、茶室にした以外は、出来るだけそのままの材料を活かしました。
和室から眺められる2つの庭
和室から眺められる庭も手を入れ、南の庭では茶花を収穫でき、北の庭では静かに読書を楽しめます。
Before
After
■ Before
After
築年数 | 110年 |
---|---|
建 物 | 戸建て |
構 造 | 木造2階建て |
設計担当者の声
基本計画から詳細の検討に至るまで、現代のデザインと調和しつつ、古き良きものいかに残すかを一貫として考え、日本の木造建築の美しい佇まい、構造美、経年美を次代に引き継ぐことを大切に考えました。